3月16日(日)に卒業証書授与式が行いました。
ご来賓に米沢市教育委員会教育指導部長の山口博様、父母と教師の会会長加藤寿一様のご臨席のもと、卒業生42名に卒業証書を授与しました。3年生の保護者の皆様、本日は、お子様のご卒業、おめでとうございます。
卒業生一人ひとりに卒業証書を渡しながら、これまでの過ぎ去った日が思い出され、何か胸が熱くなりました。皆さんが残してくれた数々の素晴らしい姿は、第六中学校の良き伝統となり、後輩へと受け継がれていくことでしょう。今まで本当にありがとうございます。
卒業生の新たなる門出を祝し、卒業生のこれからの前途が洋々たるものであることをご祈念します。
さて、令和6年度の本校の教育活動も無事終了することができました。
これもひとえに、六中の保護者の皆様や地域の方々のご理解とご支援のおかげです。
1年間、多方面にわたり、本校教育活動にご理解とご協力を賜りまして、誠にありがとうございました。
第74回卒業証書授与式 校長式辞
例年にない大雪に見舞われた雪国米沢にも、ようやく春が訪れようとしています。この佳き日に、米沢市教育委員会教育指導部長 山口博様、父母と教師の会会長加藤寿一様のご臨席を賜り、ここに米沢市立第六中学校 第74回卒業証書授与式を挙行できますことは、この上ない喜びであります。そして、義務教育9ヵ年の課程を修了し、今、堂々と卒業証書を手にされたお子さまの晴れ姿をご覧になり、保護者の皆様の感激もひとしおのことと存じます。心よりお祝いを申しあげます。重ねて、これまで本校の教育活動に多大なるご理解とご支援を賜りましたことに、この場をお借りして深く感謝申しあげます。
さて、42名の卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。一人ひとりに卒業証書を渡しながら、過ぎ去った日が思い出され、何か胸が熱くなりました。皆さんが手にした卒業証書には、仲間とともに過ごした数多くの思いが刻み込まれており、かけがえのない3年間の重みを感じていることと思います。その重みこそが成長の証であり、今日の皆さんの姿から、やり遂げた達成感、乗り越えてきた自信と決意が伝わってまいります。
私は、皆さんと2年間、学校生活を共にしました。特に、この1年間、皆さんは、多くの場面で、1・2年生の良き先輩として、学校を引っ張る憧れの存在に成長しました。生徒会スローガン「先駆」のもと、合唱コンクールや体育祭をはじめ、生徒会SDGsの取組を率先して行うなど、優しくて、頼れる3年生の姿がたくさん見られました。皆さんが残してくれた偉業や功績は、第六中学校の良き伝統となり、後輩へと引き継がれていくことでしょう。3年生の皆さん、本当にありがとうございました。そんな第六中学校で活躍した皆さんも4月からは高校生です。そして、高校生活においては、たくさんの新しい出会いが待っています。先生、友達、勉強、部活動など。その出会いの中で、皆さんは大きく成長していくことでしょう。
卒業の門出にあたり、皆さんに「グッドルーザー」という言葉を贈ります。グッドルーザーとは、日本語に直訳すると「良き敗者」、言い方を替えれば、「勝負に負けても素敵な人」のことです。 潔く負けを認め、相手の勝利に敬意を払い、試合に関わるすべての人に感謝できる人のことを指します。 また、負けても、次に進むために、前向きな心で切り替える精神のことを指すそうです。ある意味、負けを素直に認めるとは、自分の間違いを認め、「素直に謝れる人」であり、失敗という経験を生かし、何度も立ち上がる、七転び八起きの達磨さんのような存在を言うのかもしれません。オートバイや自動車会社の「ホンダ」を創った本田宗一郎さんが言いました。「チャレンジして失敗を怖れるよりも、何もしないことを怖れなさい」と。これからの人生において、うまくいくことも、うまくいかないこともあるでしょう。でも、人にはオンリーワンの良さがあります。「前向き」なチャレンジこそが成長の糧となると私は信じています。失敗を素直に認め、次のステップアップに繋げる。大切なことは、自分の可能性を信じ「やればできる」と熱く心を燃やし続けることです。喜びや幸せは誰かが運んできてくれるものではありません。「人のせいにしない」生き方、私は「グッドルーザー」の精神で何事にもチャレンジしてほしいと願っています。
もう一つ大切なことがあります。それは、その失敗を認め、フォローしてくれる人が、周りにたくさんいることです。「大丈夫、君は決して一人じゃない」ということです。あたたかく見守ってくれる家族がいます。仲間も先生もいます。そして、「失敗を怖れるよりも、何もしないことを怖れよ」の言葉のように、前向きに夢に向かい、努力し続ける人には、必ず応援してくれる人があらわれるものです。成功も失敗もすべての経験は宝です。勇気を持って、まずは行動してみましょう。失敗して無駄と思える時間も人生には大事です。そして、米沢の未来を、さらに、日本の未来を切りひらくような人材へと成長することを、私たち教職員一同願っております。
結びとなりますが、ご来賓の皆様、保護者の皆様、そして、本校の伝統を引き継ぐ在校生の皆さんと共に、卒業生の輝かしい未来に、夢を託し、私の式辞といたします。
令和7年3月16日 米沢市立第六中学校 校長 後藤 満男